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水道施設での発電|滋賀県長福寺分水点にマイクロ水力発電所を設置 >事例紹介

滋賀県の「二酸化炭素排出量実質ゼロ」に向けた取組み

滋賀県は、全国に先駆けてSDGsを県政に取り込むことを宣言されたSDGs未来都市です。
2020年1月6日には、琵琶湖をはじめとする豊かな自然環境を守り、豪雨災害等に強い持続可能な社会を次世代に引き継ぐために、2050年にCO2排出量を実質ゼロにすることを目指した「“しがCO2ネットゼロ”ムーブメント」も宣言されています。

2016年3月には、エネルギーを巡る新たな状況変化に的確に対応しながら、「原発に依存しない新しいエネルギー社会」の構築に向けた長期的、総合的かつ計画的なエネルギー政策を推進するための指針として、「しがエネルギービジョン」を策定され、ビジョンに基づき再生可能エネルギーの導入促進を進められてきました。水力発電に関しても、ビジョン中に「小水力促進プロジェクト」として掲げられ、水道施設への導入も積極的に検討されてこられました。

その検討結果として、このたび滋賀県様と当社の連携のもと、企業庁給水管水路を利用したマイクロ水力発電事業を実施することとなりました。

滋賀県企業庁長福寺分水点にマイクロ水力発電所を設置

滋賀県企業庁様では、近江八幡市、草津市、守山市、栗東市、甲賀市、野洲市、湖南市、東近江市、日野町、竜王町の8市2町の684千人(計画給水人口)に198,800㎥/日(計画給水量)の水道用水を供給されています。

今回、琵琶湖を水源とする馬淵浄水場からの送水を受ける長福寺配水池の手前(長福寺分水点)にて、マイクロ水力発電を行います。馬淵浄水場からは、瓶割山調整池(EL185m)に向かってポンプで送水されていますが、比較的低い場所にある長福寺配水池(EL146m)では送水圧が残っています。そこで、マイクロ水力発電を行うことで、残されたエネルギーの有効活用を行います。

滋賀県企業庁長福寺分水マイクロ水力発電所の概要

滋賀県企業庁様からは、送水の残存エネルギーと発電所を設置するための場所を提供いただきます。当社は、マイクロ水力発電設備の導入費用およびメンテナンス費用をすべて負担の上、固定価格買取制度による売電を行います。売電で得られた収益の一部は、滋賀県企業庁様に残存エネルギーおよび場所の提供に対する対価として還元いたします。

有効落差は42m、流量は472㎥/hで、約30kWの発電を行います。配水池への送水時間が、16時間/日となりますので、年間発電量は173MWh(一般家庭50軒分)を想定しております。

長福寺分水点マイクロ水力発電所のようす

長福寺分水マイクロ水力発電所は、地上設置です。

滋賀県企業庁長福寺分水マイクロ水力発電所は地上設置

滋賀県企業庁長福寺分水マイクロ水力発電所

長福寺分水マイクロ水力発電所は、水道施設への設置では滋賀県内で初めての事例となります。

今回の長福寺分水マイクロ水力発電所設置を通じて、滋賀県の先端的な環境取組みに貢献してまいります。

滋賀県知事定例会見での発表

2020年7月28日の滋賀県知事定例会見にて、「長福寺分水点マイクロ水力発電所」の本格稼働が三日月知事から発表されました。

滋賀県知事定例会見で導入を発表

三日月知事からは、
「本事業は、小型化・高効率化といった技術的な進歩により、これまで設置できなかった箇所にも導入することができたことで、再生可能エネルギーの新たな導入ポテンシャルを見出せた取組である。今後は、県としても、他の施設での導入可能性について検討を進めるとともに、市町の施設や民間事業者の工場等での活用が広まるよう普及促進を図ってまいりたい。」
とのお言葉もいただきました。

滋賀県県政e新聞でも紹介されています。

 

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